アラブの家庭に食事招待されたときの心得

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ラブは人を家に呼ぶのが大好き。ちょっと親しくなれば、必ず家に招待されます。そして他の人の家に招待されるよりは、自分の家に来て欲しがります。多分これは移動が面倒くさいから(笑)。ちょっとは動きんしゃいよ、Elephant size (ゾウのようなサイズ) のアラブ女性よ…。30センチでも移動したくないのが典型的なアラブ女性。

若い世代はもうちょっと健康への意識が高いかもしれませんが、それも人によるかな…。いずれにしても、全体的には運動嫌いなのがアラブ女性。

ヨルダンとレバノンではアラブの家庭にお食事に呼ばれることがよくありました。ヨルダンとレバノンでは同じアラブでも雰囲気が少し違うのですが、今回はヨルダンでアラブの家庭に食事招待されたら…ということを中心に書きたいと思います。

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1. アラブ流おもてなしその①

ヨルダンでは、アラブが人を食事に招待するときは有り余るほどに作り、しかもたくさんの人を招待します。20人以上が招待されて集まることなんてザラでした。レバノンのほうはもっとカジュアルで、家庭料理を一緒に食べていきなよ、という軽いノリ。ヨルダンのほうはもう少しフォーマルで、正式な招待を受けて出かけるという感じでした。

さて、ヨルダンでは遊牧民の文化がいまだに優位。文化的にはかなりコンサバティブ(保守的)で、アラブの伝統がかなりの程度守られています。そういうヨルダンではとにかく食べきれないほど料理を出されることが多かったです。食べても食べてもどっさりと残る料理…。これがアラブ流おもてなし。料理が足りなくなるのは、お客様に失礼なのだとか。私だったら準備した料理がほとんど残らなかったら、「わ~い。食べてくれた」と happy になるんですけど、アラブ世界ではこれはご法度。

大量のお食事は、招待する人が全て準備します(もちろん家族の中に女性が多ければ全ての女性が動員されます)。またまた私だったら、たくさんの人を招待するときは誰かが1品持ってきてくれたらすごく助かるのですが、ここアラブ世界では「それって私の料理が不十分ってこと? まずいってこと?」ということになり、全く喜ばれません…。

大量に食べた後はフルーツやスイーツもどっさり出てきます。例えば以前にご紹介したカナーフェとか。

スイーツの後はカフエ・アラビーエ(トルコ風のコーヒー)で締めます。まさにフルコース。アラブの家で食べると、しばらくは動けなくなります。お腹は風船状態です。

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2. アラブ流おもてなし②

とにかくしつこく「食べろ」と勧めるのも、アラブ流のおもてなし。要らん! とキレそうになりますが、勧められるだけではなく実際にお皿に許可なく際限なくどんどん継ぎ足してきます。これこそがアラブ流のおもてなし。

その理由は…アラブの本音と建前の文化に由来します。アラブ世界に本音と建前があることは以前の記事でもアップしています。

これを知っていると、食事招待されたとき・食事招待するときにかなり役立ちます。日本社会と似ているので、日本人はあまり問題なくクリアできるかもしれません。アラブ世界では、「どうぞ」と勧められたときにまず断るのが礼儀です。「あ、今はお腹がすいていないのでいいです」とか「後から頂きますので、今はいいです」などというように。なので、勧められていないのに手を出すなんてもってのほか

欧米人の場合は一度断ると、「えー? ほんと? じゃあまた今度ね」とあっさり引かれて、二度と勧められることはありません。でもアラブの場合は、断っても二度三度と勧めてきます。これが社会的な礼儀だからです。3度目あたりに「そこまで言われるなら…じゃあ…」と受け取るのが常識というか礼儀。

日本でも同じような感じですよね? 私は日本を離れて長いのでよく分かりませんが、多分お菓子とか何かを出されて勧められた時に「いえいえ、大丈夫です。お構いなく」などと言ってすぐには手を出さないのが日本風だったような…? 違います? この点、アラブも同じで、一度目・二度目は遠慮しないといけません。

気を付けないといけないのは、アラブを自分の家に招待する時。彼らは喉から手が出るほど欲しくても、すぐには手を出しません。勧められないなら手を出してはいけない文化だからです。ですからこちらが気を遣って何度も勧める必要があります。「あれ? 食べたくないのか~。嫌いなのか~」とすぐに思わないようにしてください。三度四度勧めても本当に手を出さない場合は、本当に食べたくないのだと思いますが…。

私がインスタグラムでフォローしているカナダ育ちのレバノン人がこのアラブの特性をすごく上手に演じていますので、ぜひ見てみてください。

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わたし的には少々面倒臭いアラブの文化。セルフサービスでええやん。好きやったら食べたらええ。嫌いやったら食べんでええ、と思ってしまう。私、もはや日本人ではありませんので…(笑)。でもアラブの文化ではそうは行きません。しつこいほど勧める必要あり。

3. アラブ流「ご馳走様」にはコツがある

とにかくアラブはしつこく勧めてきます。「要らない」といっても、建前だと思われます。ですからアラブの家に招待されたときには、お皿の上に食べ物を残す必要があります。お皿を空っぽにすると、またついできます。この繰り返しで、Never ending story になります。仕舞いにはお腹が破裂しそうになります。

日本人としては、お皿につがれたものはきれいに残さず食べる…というのが礼儀ですが、アラブ世界ではそうすると「まだお腹がすいている」と思われます。多少お皿に残して「ご馳走様」というのが、「本当にお腹いっぱいになった。余は満足じゃ~」という証拠になります。ややこしいでしょ、アラブの文化って?

4. 文化の違いを感じるアラブの食事の仕方

アラブはドカ食いの習慣があります。すごい量をかなりのスピードで食べます。そして食事をしながら会話を楽しむという習慣がありません食事をするときはとにかくガツガツ食べることに集中する。ものの15分くらいで食べ終わると、ものすごい勢いで食卓の上が片付けられます。ですから日本人の感覚でゆっくり食べていると、食卓テーブルに残るのは1人になります…。これはまたお片付けの邪魔になるので、とにかく周りのアラブに合わせてガツガツ食べるしかありません。

これ、初めはびっくりしました。食事に招待されたら、食事中は会話を楽しむ…そんな感覚でいたので、招かれた身として話題を提供するように努めていると、「いいから、とにかく食べろ」といわれる。アラブ(主にヨルダン人+パレスチナ人)との食事はまさに肉食動物が獲物にかぶりついているような感じ(笑)。

会話は食事が済んで、食卓テーブルからソファに移動してから。スイーツやフルーツを食べつつ、コーヒーを飲みつつ…やっとまともな会話が少しできます。とはいえ、アラブはもともと深い話をする習慣があまりないし、しかも集団なので、テレビがついていたりして話という話はあまりできない。しかも食べるだけ食べて用事が済んだら「ほな、さいなら」と帰ったりする。これがヨルダン風でした。多分、ヨルダンでの私の友達の多くが中流階級よりちょっと上のレベルのアラブたちだったからだと思います。

そこへ来ると同じヨルダンでもシリア人の友達やレバノンに住むアラブたちは少し違いました。シリア人はヨルダンでかなり生活苦に面していますし、レバノンでは中流以下のアラブたちとお付き合いすることが多かったので、ごくごく普通の家庭料理をもっとカジュアルな感じでご馳走になることが多かったです。そして普通に会話が楽しめる、いたって人間的な感じでした(笑)。なので私はシリア人とかレバノンの友達などと時間を過ごす方が楽しかったです。

でもこれも、レバノン全体がそうなのではなく、単に私が住んでいたエリアが中流以下の階級のエリアであったために、お付き合いする友達も自動的に中流以下のアラブたちだったからだと思われます。レバノンのお金持ちがたくさん住むアシュラフィーエと呼ばれるエリアなんぞに住んでいたら、付き合う友達の層も必然的に変わってくると思います。ちなみにアシュラフィーエは、あの有名なゴーン被告も住んでいる住宅地。億というお金をつぎ込んだ豪邸に住んでいるらしいですよ。レバノンの複雑な色々な事情については、別の記事でアップしたいと思います。

5. 食事招待でよく出されるアラブ料理とは?

アラブの家に食事招待されるときって、メニューはほぼ決まっています。というのも、アラブ料理そのものにそれほどレパートリーがないんです。なのでアラブは週に1回などの頻度で同じ料理を作ったりします。でもアラブ料理はとても美味しいです。私はほぼ全部好き!

レバノンなら、まず筆頭に上がるのがケバブやシシタウークなどの焼肉・焼き鳥とタブレというサラダのセット。

アラビア語ではマシャーウィ(バーベキュー)と呼ばれます

タブレ(パセリのサラダ)

とにかくアラブはお肉が大好き! マシャーウィは誰もが満足する一番の人気メニュー。

ヨルダンではおもてなしにヨルダン料理のマンサフが出されることがよくあります。マンサフはもともとはベドウィンの料理。これぞヨルダンの誇り! マンサフについては別記事でご紹介しています。マンサフなしにヨルダンの文化は語れませんので…

マンサフ

パレスチナ料理のムサッハンも時々ご馳走になりました。私の大好きな一品。

ムサッハン

それから家庭料理の代表としては、マクルーベやモロヘイヤがあります。

マクルーベ
モロヘイヤとライス

どちらもシリア人が作るともう絶品!

その他、野菜をくりぬいた中にご飯とお肉などを詰め込むマハシーと呼ばれる料理も非常にポピュラー。またブドウの葉でご飯とお肉を巻いたもの(ワラカ・アイナブ)もアラブは大好き。こちらはすっごい時間がかかるので、ワラカ・アイナブを作る時は近所の人を動員して、井戸端会議をしながら作ったりします。

マハシー・クーサ―
ワラカ・アイナブ(葡萄の葉で巻いたもの)

もっとお手軽なものの中には、ジャガイモと鶏肉をレモンとニンニクで味付けした “バタータ ビッダジャージュ” と呼ばれるお料理も。これは超簡単かつ美味しい。レバノン人が大好きなメニュー。

もともとはサウジアラビアの料理である「カプサ」もよくいただきました。

そうそう、以前にお伝えしたアラブ風の肉団子もよく出てきます。

アラブ料理にはかなりの時間がかかるものも多いのですが、4、5時間かけて作ったものをアラブは15分などでガツガツと平らげるので…。アラブの主婦は本当に大変。アラブ文化は、食をゆっくり味わって食べるという文化ではありません。大変やのう…アラブに嫁ぐ人は。前にも書きましたが、アラブとの結婚は本当にお勧めしません。

6. アラブ宅に招待されたときの手土産は…?

招待されたら手土産を持って行くのは当たり前。でも先ほど書いたように、1品足しに…と持って行くのはご法度。持っていくと良いのはドリンク、スイーツ、果物…このあたりですかね。でも通常は招待する人がフルーツもスイーツも準備しているので、場合によるかな…。

お花とかでもいいかもですね。砂漠の国ヨルダンではお花は高級品でしたし。クリスチャンの家庭だったら、ワインを持って行っても良いと思います。あとアラブは無類のチョコレート好きなので、チョコレートの手土産はいつでも喜ばれます。

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7. その他ヨルダンあるあるの事情

アラブ世界の中流階級の家庭では、こうしたオケージョンにエジプト人やフィリピン人などがパートのお手伝いさんとして呼ばれ、彼らが食器洗いなどを担当します。料理はアラブが全てするけど、お片づけは他人にお任せってわけです。もちろん家に住み込みのメイドさんを雇っている場合は、メイドさんがお片づけを担当します。

アラブ世界ではメイドを持つことがステータスなので、特にお金持ちではなくてもメイドさんを雇っている家庭が多いです。メイドさんのお給料なんてススメの涙ほど。ヨルダンでは、奴隷のようにこき使われてもお給料は2万以下 (1万5千円もらえたらよい方) なんていうのがザラでした。中東のメイドさんにまつわる話は別の記事で書きたいと思います。

8. アラブの家庭訪問は面白い!

いかがでしたでしょうか? 文化の違いもあれば、多少似た面もあり…。アラブの家庭訪問は非常に興味深いです。アラブ文化にどっぷり漬かることができます。実は私のほうでも、アラブの家庭訪問をヨルダン観光に組み入れていました。ヨルダン人の家庭訪問をツアーに含めてみませんか? | 月の砂漠-ヨルダンから – 楽天ブログ (rakuten.co.jp) コロナ後にまた再開できればと思います。きっと思い出深い体験になること間違いありませんよ。

ただし、家庭訪問先に選ぶアラブは日本人のことをよく知っている人たちばかりなので…私がヨルダンで経験したようなビックリ体験はそんなにないかもしれません。ご関心のある方はお問い合わせくださいね!

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