現地旅行会社-ヨルダンでも特に体質が古いコテコテのアラブの世界

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ラブ世界で仕事をするのは、思っていたよりタフ。“なんでやねん!!”と思わず叫びたくなるようなこともしばしば…🤬 さて、ヨルダンでは2つの現地旅行会社に勤務しました。選択肢がなかったためです。というのも、当時の私の売りは日本語だけ。日本語を話す人が欲しい会社…といえば、まず思い浮かぶのが現地旅行会社です。

でも後で知りました。ヨルダンのローカルの会社の中でも、ヨルダンの旅行業界ほど体質が古い世界はそんなにないということを…。そう、そこはコテコテのアラブの世界だったのです。

ヨルダンの旅行業界の体質が古い理由

ヨルダンには大小の旅行代理店がひしめいています。その数 800 とも言われます。ヨルダンの国土が北海道と同じくらいの面積であることを考えると、この数はすごい数だと思います。が、ヨルダンの現地旅行会社は家族経営がほとんど。社長が父親で、専務は長男、ドライバーは父親の弟などという風に歴然としたファミリービジネス。とにかく大家族のアラブ。ですから家族・親族総動員で会社を動かします。そしてもちろん男性優位!

だから体質が非常に古い。家族・親族だけで経営していますし、男性優位ですから、どうしても ”なーなーの仲” になってしまい、お客様からのクレームに対処するより身内を守る体制に入ってしまう。

例えばドライバーがセクハラしたというクレームが来ても、身内ですから解雇なんてしません。だから調子に乗って同じことを繰り返す。これでは質の良いビジネスを提供できません。そこに私のような者が入ると…。身内で固められた世界にポツンと存在する異文化の自分…(笑)。ここでやって行くのは並大抵のことではありません! 

アラブ式のプライドの弊害

アラブは概して「プライドが高い」と言われます。アラブと言っても色々な人がいますので一概には言えませんが、このプライドの高さが顕著なのは、上の立場に付いている人たち。まぁ、これは日本でも、特に中小企業や同族会社の社長にありがちな傾向ですね。でもアラブ世界では、コネさえあれば誰でも社長になれます。なので、能力が全く伴っていないのに立場だけが上。この下で働く人間が苦労するのは当たり前。

私は今まで2つの会社を経験しましたが、どちらの社長もプライドは相当高かったですね~。特に2つ目の会社の社長はとにかく自分の力を誇示したがります。社員をとことんコントロールし、無理難題を言いつけて相手をわざと困らせ、自分の立場のほうが上である事を誇示するのです。これぞ THE パワハラ! でも真のリーダーシップって、そういうものではないですよね~。

アラブ世界で経験した “なんでやねん!” の実例

さて数々の “なんでやねん!” の中で、まず私が直面した問題はお給料の未払い。1回目は、アラブ社会でよく知られた名字を持つ友達にオフィスまで出向いてもらって解決。これは以前のブログで紹介済み。

2つめの会社では、自分から取りに行きましたよ~。私も成長しました! さてこの時、社長は給料未払いなのに謝ることもなく、なんと「お金が欲しいか?」とのたまう。タダ働きしとるわけやないちゅうに、と心で悪態を付きながら(笑)、ここはキレたら負け。

それでニッコリほほ笑みながら、「日本ではお給料の未払いって、倒産しかけの会社だけなんですよね。お給料の支払いが遅れるってことは、その会社が危ないってことのサインなんです~」と笑顔の中に皮肉たっぷり。

これはかなり相手のプライドを傷つけたようで(というかプライドを打ち砕くために言ったセリフなので当たり前)、「You are right」と言いながら「I don’t like what you say」などと意味不明な言動。その後もかなりこだわっていました。でもお給料はすぐに渡してくれました。当然です!

こんな風にお金をなかなか渡さないのはアラブ流。こうすることで「オレが金をやっているんだ、オレの方が上なんだ」と誇示したいわけです。なんか間違っている…。

ヨルダンの一般的なお給料の金額とは?

ちなみに2008年当時の試用期間中のお給料は200JD。当時のレートで34000円。1か月まるまるフルで働いてもこの値段です。試用期間が終わると300-350JDには上がりますが、それでも当時のレートで5万から6万。

安いと思われる方、そんなことないんです。2015年、まだ私がヨルダンにいた頃、大卒の男性が銀行に就職した場合の初年給は200-250JD(34000円-42500円)でした。銀行に9年間勤めていたヨルダン人の友達でも500JD(85000円)しかもらっていませんでした。

ちなみに2015年にヨルダンで払っていた私の家賃は500JDでした(笑)。つまりヨルダンの会社で働くと、生活そのものができないという矛盾が生じるわけです。

なお2021年現在ですが、オフィスで働いている私の友達は高卒ですが400JDもらっているということなので、ヨルダンのお給料事情は多少改善しているようです。とはいえ、ヨルダンの通貨のレートが以前より下がっていますので、日本円に直すと6万でほとんど変わっていない…。物価は以前よりかなり高くなっていますしね。ま、ヨルダンはアラブ諸国の中でも貧しい国ですから…これがヨルダンの現実。

アラブとは日々が駆け引き

アラブとの駆け引きはなかなか難しい。プライドは(面と向かって)傷つけたらだめだけど、言うべきことははっきり言わないとどこまでもコントロールしてきます。

同族会社ではない旅行会社も幾つかあります。そんな会社では、アラブの同僚たちは社長の前ではヘコヘコ。でも社長がいないときは、ボロクソに悪口を言います。日本人以上に本音と建前があります。というか、社長がワンマン過ぎるんですけれどね。

というわけで、コテコテのアラブ社会で働くと「なんでやねん!」と突っ込みたくなることばかりです。「いい加減にしぃや!」とキレることも度々でした(笑)。 いやはや…でも、これが人生の糧となったことは確かです。

コテコテのアラブ世界で働いた結果…

ヨルダン時代の初期にコテコテのアラブ世界にぶち込まれ、アラブとは何たるかを身をもって体験したことは大きかった(笑)! これが、いわゆる欧米系などローカルではない会社で働いていたなら、また全然違ったと思います。

ま、2008年当時は選択肢がほとんどなかったことは事実です。それに私の能力に見合った選択でもありました。なんせ日本では英語教師や派遣社員として働いていた私。世界に通用するような特別なスキルもなかったので…。

でも後から思い返すと、毎日がギャグのようなコテコテのアラブのオフィスで働けたことは貴重な経験でした。そして半年という短い期間ではありましたが、スキルを盗むには十分な期間でもありました。それがフリーランスという選択肢へとつながる結果になりましたので…。この話は追い追い書きたいと思います。今回はコテコテのアラブ世界、現地旅行会社のお話でした。チャンチャン。

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