アラブ男性は群れるのがお好き

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アラブ男性は必ずといっていいほど「群れて」います。集団で群がっているアラブ男性を見ると、当初はかなり”ひき”ました。ヒゲが濃くてガタイの大きな群れた男性たちは、かなり迫力があるのです。

近所の店に買い物に行くと、店の前にはイスが並べてあって、男性が5,6人群れています。店内にもはたまた男性が3,4人輪になって店の主人とレジのところで群れています。道を歩いていても、男性陣が井戸端会議をしている場面によく遭遇します。群れた男性たちを避けることはできません。避けようと思うと、家に籠るしかありません。

この男性陣に、足の先から頭のてっぺんまでなめるように見つめられ、さらに首を180度回して見つめられるので、たまったものではありません。どこに行っても目、目、目…。

キャー恐い!

このあからさまな視線に、初めはかなり居心地の悪い思いをしました。住み始めてしばらく経つと近所の人たちに「ジャパニーズ ガール」として知られ、なめるような視線は少なくなりましたが、それでもひそひそと「彼女はジャパニーズだよ」などと言っているのが耳に入ってきます。アラブって本当にあからさま…。遠慮とかないんですよね。時々「だから何やねん」「もぉ、ええっちゅうねん」と心の中で舌打ちしていました。

1人のアラブ男性と話していると、周りにいつの間にか垣根ができていることが多いです。しかも男性ばかり…。なんやなんや、と人だかりができ、わいのわいのとあちこちから声が飛び交います。とにかく外国人と話したくて仕方ないのです。興味津々。子供みたいやな…。

これはサルトという町で。友達の顔は隠しています。寄ってくる寄ってくる…
これはまだ子供なので可愛げがありますが、大人の男性も同じような傾向あり。

ヨルダン人(パレスチナ人)とエジプト人は、この人懐っこさではちょっと似ているかもしれません。シリア人やレバノン人はもう少し控えめ。サウジやオマーンなどの湾岸アラブ諸国では出稼ぎ労働者が多いので、地元のアラブと接する機会は非常に限られます。ですが、ヨルダン人やエジプト人よりはかなり大人しめのイメージがあります。

ですからヨルダンでは、どこに行っても好奇の目にさらされ、出かけることに疲れたこともあります。ちょっと出かけるのでも、かなり気合を入れていく必要があります。

でもアラブの特性が分かると、それほど気にならなくなりますし、むしろ逆手にとって利点に変えることができます。近所の人たちに顔を知られることで、夜遅くに街をうろうろしていても安心感があります。顔見知りになると、ディスカウントしてくれたり、家探しを手伝ってくれたり…なんてったってコネの世界ですから。仲良くするに越したことはないのです。アラブ世界のコネについては、別の記事でご紹介しています。

コネが命のアラブ世界で外国人が生き残るには?
アラブ世界では、名字はかなり重要な位置を占めます。なんせコネで成り立っている世界ですから、「○○を知っている」という風に、ちょっぴり名の知れた人と知り合いだとアピールすることで物事がスムーズに運びます。この世界では、コネなしの外国人はかなり不利な立場に置かれることになります。

ところ変わってトルコ。トルコ人男性も群れがちですが…トルコではおっちゃんほど群れています。アラブは老若を問わず群れていますが、トルコの若者たちはアラブより independent (個人主義) のイメージがあります。トルコではおっちゃん専用のカフェがあり、そこはおっちゃんたちの社交の場になっています。カードゲームをしたりチャイ(紅茶)を飲んだり…。ただしトルコ人はアラブより多少(かなり?)控えめですので、あからさまな視線にさらされることはあまりありません。

この男性が群れる文化…これが中東の活気を作り出してもいます。慣れるとこんなもんか~と思って、日本に帰国すると道路が空っぽなのが寂しくなるくらいなのであります(笑)。

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